ヘリカル核融合炉実現のための22の課題

核融合工学研究プロジェクトでは、ヘリカル方式の特長を生かした定常核融合発電炉の概念設計活動を行っています。大型ヘリカル装置でのプラズマ実験やスーパーコンピューターを用いたシミュレーション研究、そして工学研究開発の成果も受けて設計は着実に進んでいますが、一方で未解決の課題もまだ多く残されています。
炉設計グループでは、ヘリカル核融合炉実現のために解決が必要な22の課題を整理し、炉心プラズマや工学機器の性能の目標となる数値を設定して、研究開発(R&D)の指針としています。また設計課題を着実に解決していくため、複数の装置を段階的に開発する方針を検討しており、それぞれの段階の装置の設計の詳細化や、そのために必要なデータの取得を進めています。
 

 

核融合炉設計と工学R&Dとのリンク

核融合工学研究プロジェクトではヘリカル核融合発電炉実現に向けて幅広いR&Dが実施されています。個別のR&Dテーマと上述の設計課題との関係を明確にし、より戦略的な取り組みを行うため、「設計課題パネル」と「R&Dステータスバー」を用いた課題間のリンクの可視化を行っています。
この取り組みにより、炉設計活動とR&Dの全体像を視覚的に把握することも可能となり、研究者間の対話の促進による研究の加速や、新しい研究への発展を後押ししています。